皆さま、こんにちは!ndcです。
ブランドとしての企画ではなく、ちょっと面白Tシャツシリーズとして企画された「流星猫」
今回はこの流星猫のプリント手法を見て行きたいと思います。
まず一番最初にデータを作ります。このデータを版屋さんが版にします。
インスタはこちら
データのイメージ
こちらがそのデータです。普通の文字やシールのようなデザインなら問題ないのですが、流星の擦れ具合、これを出すのにとても苦労しました。。
最初にインクジェットの会社に依頼しました。プリントにはシルククリーンとインクジェットの2タイプに分かれます。インクジェットは版を必要としません。写真やカラー系はインジェットの方が安く仕上げることができます。
1回目 インクジェットプリント
2回目 シルクスクリーンプリント
導き出した答えは
星野さんにもう少しこういう感じにしたいと伝えると
「流星部分はメッシュにして、猫だけを別に4色分解にしたらいいんじゃない?」
と言われました。今までの経緯から想像するに、それなら理想的なプリントになりそうな気がしました。
そしてデザインを新たに作り直し、もう少し粗い粒が表現できるようなデータにし、縦の大きい版を使うということだったので、上と下に星を足しました。止まっている星もプラスして出来たデータがこちらです。
いざプリント現場へ
今回は私も現場に赴き、試し刷りをしてから本番を刷ってもらうことにしました。
流星プリント メッシュ2版
これは流星の版です。流星だけで2版あり、最初にパープルを刷って、その後に白を刷ります。
まずはパープルを刷ります。これは版をメッシュで作成していて、刷るとこのように粒々がキレイに表現されます。
猫のプリント 4色分解
いよいよ猫のプリントです。
一度全部乾燥機に入れてから、再度流星の上にプリント。
刷り師の星野氏曰く、「1枚のデザインで2回も版をセットして乾燥させるのなんて無いよね」と言っていました。
ここまでのこだわりをもってこんな変なデザインのTシャツを本気で作ろうとしている私みたいな物好きはそうそういないようですね、笑
4色分解とは
版を4つ作らなければならないため、手間は掛かりますが、写真や絵などの細かいデザインが可能で効果的な技法です。
網点(カラーハーフトーン)で表現したC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色を個別に製版し、点描写のCとMとYとKが重なりあって、オレンジ、ブラウン、グリーン・・・などのカラーを表現する技法です。
カラープリンターも同じ理屈ですね。この4色を別で刷ることによりカラー写真などもプリントで表現ができます。
4つの版を使わなければいけない手間とコストがあり、カラープリントはインクジェットが主流になっています。
まずは下地に白を入れます
赤の調整が一番難しく、刷りすぎると赤っぽくなります。逆に黒が少ないとのっぺりしてしまいます。
そのニュアンスは熟練した刷り師が刷りながら調整するしかありません。
この4色分解がプリントされていく過程の動画を撮影してきました。
3分50秒ほどですので、良かったらご覧になってみてください。
実際のファッションデザイナーもメールのやり取りしかしない人の方が多いので、現場でこうプリントされているのを見たことがない人が多いです。
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